「ビター・ブラッド」 [小説]
雫井脩介著。
本格的警察小説は久々に読んだ気がする。
新米刑事が難事件を解決して成長していく物語。
同じ刑事である父親(過去捨てられたと思っている)と一緒に仕事をすることになり、反発しながらも父親のジャケットプレイをまねしていくあたりがいい。
これが「ビター・ブラッド」とタイトルがつけられた理由かな。
著者の作品は読むほうだけど、いつも違う観点でかかれていて楽しい。
今回の作品も父子の葛藤、情報屋との駆け引き、恋心?など王道がてんこ盛りで満足でした。
犯人が誰だか最後までわからなかったー。ナイス小説。
「ICO」 [小説]
小説 「ゴールデンスランバー」 [小説]
伊坂幸太郎著。
映画にもなったし大枠のストーリーは結構知られていると思う。
伊坂幸太郎が「逃亡者」を書くとこうなる!というような感じで読んでいければ大満足できると思います。
相変わらず著者の作品はすばらしい。ところどころ解説がなくすっとんでいることころばまたいい。保土ヶ谷の商売やあのショットガンを持つ警察について今後どこかの小説で出てくるとまた楽しいと思います。
読み終わった後1-3章を読み返した読者は多いと思う。自分もその一人。
なかなかの秀作。
タグ:ゴールデンスランバー 伊坂幸太郎
「心に龍をちりばめて」 [小説]
新・魔獣狩り12,13 完結編 倭王の城(上),(下) [小説]
新・魔獣狩り12 完結編・倭王の城 上 (サイコダイバー・シリーズ24)
- 作者: 夢枕獏
- 出版社/メーカー: 祥伝社
- 発売日: 2010/10/29
- メディア: 新書
新・魔獣狩り13 完結編・倭王の城 下 (サイコダイバー・シリーズ25)
- 作者: 夢枕獏
- 出版社/メーカー: 祥伝社
- 発売日: 2010/10/29
- メディア: 新書
夢枕獏著。
本作は約2年ごとに1冊づつ出版されてきた。12巻を読み出したときにすっきり物語に入ってこなかったので新・魔獣狩り1から読み直す。本当は魔獣狩り1から読み直したほうがなおベターだと思ったけど手元になかったので新・魔獣狩りからの読み直しになった。
それだけでも13巻あるけど約1ヶ月くらいで読み終わってしまった。
日本の歴史に中国の渡来伝説を絡めた物語だけどこれをうまくまとめなれていてすごいと思う。
中国の三星堆遺跡、徐福、黄金。日本の卑弥呼、卑弥呼の墓・・・そして高野山の四殺。空海。。。
魅力ある登場人物たちの人間ドラマもラストに進むにつれていろいろ考えさせられるバイブルにもなります。
毒島獣太の割り切った考え方しかり。
九門鳳介が文成仙吉に言った最後の台詞が泣かせます。
生きていれば風が吹く。これこそ人生。
すごい物語にリアルタイムで付き合うことができて大大満足でした。
著者いわく33年完結にかかったらしい。自分は22年くらいの付き合いになる。
寂しい気もしたけど、物語の結末まで導いてもらい感謝です。
「メタボラ」 [小説]
桐野夏生著作。
前半は記憶喪失になった主人公がどう生きていくかが中心に描かれている。沖縄独特な生活観がじっくりかかれていていい。後半は桐野ワールドに突入。だんだんダークになって行き、すごいことになっていきます。(実際は過去に起こったことの説明ですが。。)
沖縄にあこがれる若者たち、ニートやバックパッカーこんな感じなんだろうなというこがわかってGoodな小説でした。桐野作品は失敗がなくてよい。
新作が出たら即購入でしょう。。