「ウツボカズラの夢」 [小説]
乃南アサ著。
ミステリーのイメージが強いけど本小説はまったく違う。
一言でいうと乃南アサ版「家政婦は見た」って感じかなーと思った。
主人公の未芙由が若いので見ただけでなく当事者になっていくところが新鮮か。
いろいろ個性のある登場人物がいたけどいったい誰が一番幸せなのかなーって考えてしまった。
未芙由の父親が一番うまく立ち回った感じがするなぁ。
読んだあと考えれば考えるほど味が出てくる小説。NICE
「殺してもいい命 - 刑事 雪平夏見」 [小説]
「悼む人」 [小説]
天童荒太著
著者の作品は「家族狩り」「永遠の仔」とじっくり読ませるなかにラストにひとひねりある小説を書くという印象が強い。
本書を読んだ感想は、直木賞を受賞した作品でもありなかなかGood。
最初悼むってなんて読むかもわからなかったし、さまざまな死者を悼む聖人?の話と聞いてなんか短編小説かなにかかと思っていたけど全然違った。
雑誌記者。悼む人の母であるがん末期患者。一度殺人を犯し出所した後も過去に縛られている女性。
この3人の視点が交互に描かれていてそれがまたいい感じに悼む理由、現在の環境がわかるようになってくる。
「あなたは誰に愛されていましたか? 誰を愛していましたか? どんなことをして人に感謝されましたか?」
このことだけを思い悼む主人公。。
読んでいけば読んでいくほどれていきます。
読み終わったあと自分の周りの亡くなった人々のことを少し多めに思い出すことでしょう。
「英雄の書」 [小説]
「SRO - 警視庁広域捜査専任特別調査室」 [小説]
小説「流星の絆」 [小説]
「アナザーフェイス」 [小説]
「新世界より」 [小説]
貴志祐介著。著者の作品は初めて読んだ。
「青の炎」の映画は観ていたのでなんとなくミステリー作家なんだろーっと思っていたら、本作品はまったく裏切られました。本格的SF小説。
1000年後の日本。「呪力」を身に着けた人間がどう生活しているか。著者がすごく細かい設定をしているので矛盾なく納得感があって読み応え十分です。
最初の200ページくらいは予備知識みるとまったく予想がつかなくって読むのに疲れると思いますが、ぜひあきらめずに読んでほしい。上中下と長いけど一気読みできます。
映像化を期待したくなる小説。